オーダーメイドによる衛星データ解析 ~天然資源の探査・可能性の測定~

概要

登録日:
Oct 10, 2021

グローバル・サーフェス・インテリジェンス (GSI)社は、天然資源測定のために衛星データを最新の機械学習で測定するプラットフォームを提供している。GSI社のサービスは、農地、エネルギー資源、水、森林など土地利用に関する発見、調査、種別の特定などを支援している。

GSI Geospatial 2.0 プラットフォーム

GSI社は、2012年に地球観測デジタルアセンブリラインの特許を取得しており、衛星、LiDAR、LoTリモートセンシングデータをダイナミックに処理する技術を確立した。 現在、これはGSINowという次世代機械学習ソフトウエアを活用したGSI Geospatial2.0プラットフォームとして稼働しており、GSIのサービス基盤となっている。衛星データのほか、オープンデータやユーザから提供されるデータを入力として、ユーザが関心を示す地域の天然資源(農地、エネルギー資源、水、森林)に対する高品質な解析結果を提供する。世界の林業の93%は天然林を利用している。樹種や樹高、体積を提供する最新の森林図はまだ存在していない。

この事例では、対象地域の樹木の綿密な解析を行い、その炭素含有量と森林全体の健康状態を測定した。これにより、GSI社のクライアントは、その対象地域の時価を評価することができた。図は、特定の樹種(Western Juniper(ヒノキ科の樹木))がどこに生息しているかを示している。グリッドから対象樹種であるヒノキ(紫色のピクセルで表示)が主に森林の端に群生していることがわかる。

詳細

■リモートセンシング衛星データの活用方法

GSI社は、NASAのLandsatやESAのSentinelといった無償の衛星データのほか、エアバス、デジタルグローブ、テレスパシオからの有償の衛星データを組み合わせて解析を行っている。GSI社のデジタルアセンブリラインは、様々な地球観測データを取り込んで、テンポラルデータキューブ*1と呼ばれる解析可能なデータに変換する。GSINowをコアとしたプラットフォームは、ユースケースに即した仕様、解像度、時系列解析を行い、天然資源の状況を提供する。提供価格は、対象地域を解析する解像度、頻度、属性(森林や草作物の種類、樹高、総量、収穫時期など)を勘案して決定される。

■成功のポイント

14人ほどの小さい会社である同社は、様々な分野に対してデジタルアセンブリラインを展開するのではなく、農業、エネルギー資源、水、森林に分野を絞って事業を行うことで、より専門性の高いデータ解析及びデータに基づいた提言を行なっている。この他、SDGs*2達成のためにはcircle economy(循環型社会)を実現する必要があると考えている。このため、例えば、食料においては、仕入先の食品がどのように生産されたかを衛星データ解析でトレースすることで、食品の安全性の確保、循環型社会の実現を支援している。

■利用者やパートナーとの関係

GSI社の利用者は、資産家、投資家、バイヤーが中心である。彼らは、GSIからのデータを用いて投資先や会社の資産としての土地の状況を定量的かつ継続的に把握することで、ESG*3の観点から持続的な企業成長を目指している。

■波及効果

GSI社は、複数のセンサ、ミッション、観測日時にわたる衛星データを処理するデジタルアセンブリラインを所有している。これにより、季節変化による植生の違いを捉え、正確に森林や作物種のリソースを検出、測定、評価することができる。このアセンブリラインは、光学データとSARデータを含む、無償有償の衛星データを活用する。光学とSARの衛星運用者はGSIのアセンブリラインにデータを提供し、生データをテンポラルデータキューブに変換する。その後、人工知能を用いて自動的に処理が実行され、付加価値の高い解析結果が提供される。

その他

データ製品

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備考
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