AIADS (Automation Image Anomaly Detection System) ~AIを用いた時系列衛星データによる異常箇所の検出~
概要
AIADSは、Simularityが独自に開発したAIを使って、時系列衛星データから変化を自動抽出するプロダクトである。AIADSは、通常の変化(道路を移動する車や植生の季節変動など)を除外し、ユーザーが望む人工的な変化(建物や道路の建設、森林伐採など)や自然災害による変化(洪水、地滑り等)のみを抽出する。利用者は、自分が所有するサーバーにAIADSを導入するか、オープンデータプラットフォームに導入されたAIADSを使って衛星データの解析を行う。
図は、衛星データプラットフォーム上でAIADSを動かし、アノマリーを自動検出した例である。
詳細
■リモートセンシング衛星データの活用方法
AIADSは、UP42*1オープンプラットフォームに導入されており、UP42に格納されている様々な衛星データ(Landsat-8、Sentinel-2、SPOT 6/7、Pliades 1A/B、MODIS等々)を利用した解析が可能となっている。また、同プラットフォームを利用して、自身が所有する衛星データ等を組み合わせた解析も可能である。
■成功のポイント
・ESRI*2主催の展示会を中心に、コンペティションなどにも参加しながらAIADSの広報活動を行ってきた。
・解像度やフォーマットが異なる衛星データ(光学、SAR)であっても高精度な位置合わせを可能にした。
・利用者が所有する衛星データやUAVデータ等も解析に利用できるようにした。
■利用者やパートナーとの関係
Simularityは、利用者自らがサーバーにAIADSを導入した場合に、利用者からライセンス料、保守料、アップデート料を受け取る。また、利用者がUP42を介してAIADSを利用した場合には、データ処理量に応じてUP42からロイヤリティが支払われる。
AIADSの最大手の利用者にはNational Geospatial Agency(連邦機関)がおり、これ以外にも市町村、安全保障関係機関、環境関連機関(火災、洪水、油汚染など)、プライベート企業等の利用者がいる。
■波及効果
違法伐採や土砂災害等による土地被覆の変化を早い段階で検知することにより、事態が深刻化する前に対応策を検討することが可能になる。
その他
資料 : 内閣府グッドプラクティス集より引用